こんなにも手間がかかるお寿司だなんて!?たけのこ寿司は高知ならではの郷土料理。

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年末年始は一年に一番の繁忙期ですので、この時はばかりは私も人手が足りない部所にお手伝いに入ったりします。当社の場合はどうしても調理部門に大きな負荷がかかりますので、調理場に入ってみました。

何か手伝えることはないかと訴えてみると、たけのこ寿司を作るために、たけのこに寿司飯を詰めてもらいたいということで、二つ返事で快く引き受けてみました。

が、こんなことを言ってはいかんかもしれんけど、引き受けるべきではなかったです(笑)年末年始やお盆休みの時には調理場に入ることがあって、その時はいなり寿司のいなりに寿司飯を詰める作業をやっていたのですが、そんな感じかと思っていたのが甘かったです。

たけのこは自然のものですので、一つ一つ大きさや形が違って、小さいものは特に寿司飯が詰めにくいんです。寿司飯を詰め過ぎるとたけのこが裂けてしまったり・・・(涙)こっちは一生懸命やっているのですが、なかなかはかどらないが正直なところでした。

すえひろ屋のたけのこ寿司とは?

高知、嶺北(れいほく)の特産品を作ろうということから、お客様よりお問い合わせやお引き合いが多かった寿司を考えました。たけのこ寿司に使用する寿司飯は、ちらしの具を混ぜ込んで使う所を多いようですが、そうすると、甘さが引き立ち、たけのこ自体の味が薄く感じられます。

そのため、すえひろ屋では、寿司飯にはシンプルに、ごま・しょうが・山椒だけを混ぜ、たけのこの味そのものを、感じてもらえるように作っております。また、たけのこの食感を楽しんでもらうために、筒状のたけのこを使用し、さらに、われにくいものに選りすぐったたけのこを使っています。

たけのこは嶺北で取れたハチクを使用しています。ハチク(淡竹)とは、直径が3~10cm、皮は紫色で、まばらに毛があり、掘り出したばかりの時は、生でも食べられるたけのこです。他のたけのこに比べて、独特の風味があり、苦みやエグ味がなく、淡泊で歯切れがいいのが特徴。生のたけのこを大きな釜で米ぬかと一緒に炊くことで、あくやえぐみを取り、柔らかい食感をお楽しみいただけます。すえひろ屋のオリジナルレシピにて、砂糖・醤油・酒・みりん・塩・しょうがなどで味付けしてます。

自分でやってみて感じたのですが、こんなにも手間がかかるお寿司とは正直知りませんでした。今まではそのありがたみを感じることなく、普通に食べていましたが、今後は十分に美味しさを感じながら食べることでしょう。

Facebookでこの様子をシェアすると、高知県外の友人からは「初めて見た!周りの筍は食べれるの!?」という衝撃的な質問を受けました。我々にとったら当たり前のお寿司なんですけど、高知県外の人にとっては、見たこともないお寿司なんですね。特に高知県の山間部に行くと田舎寿司としてよく販売されています。

ちょっと甘めに煮付けた筍と、隠し味に山椒を混ぜた寿司飯が絶妙にマッチ。春に採れる筍を冷凍保存して、年間食べられるのはありがたいことですね。ぜひ嶺北にお越しに際には食べてもらいたいお寿司の一つです。

 

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