自然が育てた本物の牛乳「山地酪農牛乳」?南国市白木谷にある斉藤牧場に行って来た。
ここ最近外食ネタばかりでしたが、ようやく仕事のことをネタにした記事が書けます。先日南国市にある「斉藤牧場」にお邪魔してきました。
【斉藤牧場】
このような急斜面の所でも牛は平気で坂を上り下りするんだそうです。人間が歩くとなると、かなり気をつけながらでないと、あっと言う間に転落しそうな急勾配の坂です。
斉藤牧場とは?
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1968年、高知県南国市の急勾配の雑木林を斉藤陽一さん夫婦が開墾して牧場を開き、以来自然の中で牛と共に歩む「山地酪農」を目指してきました。現在の放牧地は25ha、牧草地は5ha。成牛は約25頭、育成牛は約15頭前後。現在の牧場主は斉藤佳洋さんです。
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なぜ当社がこの地に来たかというと、本物の食勉強会にて「牛乳」について勉強しているうちに、低温殺菌で、しかもノンホモジナイズド牛乳を作られているのが、この斉藤牧場さんでした。
低温殺菌牛乳とは?
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牛乳の殺菌方法は、その温度と時間により「超高温殺菌」「高温殺菌」「低温殺菌」の3つに大別されます。現在、一般的に多いのは「超高温殺菌」です。65〜68℃で約30分間殺菌するのが、「低温殺菌」です。
超高温殺菌牛乳と呼ばれる120℃~130℃ 2秒の殺菌方法は、栄養成分は変わりませんが、タンパク質が変性し、風味やのどごしが変化します。低温殺菌牛乳は65〜68℃で約30分でゆっくりと殺菌しますので、生乳のような風味ですっきりしたのどごし、ほんのり甘みすら感じる事ができるのです。日本の牛乳は130℃で2秒間の超高温殺菌が普通です。
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ノンホモ(ノンホモジナイズド)牛乳とは?
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ノンホモジナイズ(ノンホモ)は、ホモジナイズしていない、つまり、脂肪球を均一化していない牛乳のことです。本来の脂肪球を傷つけないので、胃液や消化酵素の働きを受けてゆっくり消化吸収されます。また、脂肪球におさまっていることが多い乳糖もむき出しにならずにすむので、乳糖不耐症のかたが飲んでも、おなかをこわさないケースも多いのです。
ノンホモは扱いがむずかしいので、ていねいに扱わなければなりません。原乳や、乳業メーカーの質が問われます。ノンホモ牛乳は、静置しておくと、クリームが上部に溜まります。気になる場合は、よく振るか、少し温めると良いでしょう。また、クリーム部分を取り除いて、低脂肪牛乳として飲んだり、取り除いたクリームをコーヒーに入れたり、といろいろ楽しめます。バターを作ることもできます。
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牛に近づいても、全然逃げもしません。こちらの様子を気にしているのは伝わってきますが、好奇心旺盛な牛になると、我々の後を付いてくるぐらいです。斉藤牧場さんは、完全放牧の自然交配にて牛を育てています。山地酪農とは、急峻な低山の斜面を開墾して芝を植え、野生の牛に近い育て方をする酪農方法です。芝はそのまま牛の餌になり、牛自身が牧場を管理することになります。
一日中急勾配な斜面も歩き回っているのと、餌も牧草が中心となりますので、牛は痩せているように見えますが、これが本来の自然の流れで育った牛と言えるでしょう。
冬の時期ですので、芝が枯れて少ないですが、春には緑が一面に広がった、綺麗な牧場なのが想像できますね。
向こう側に見えるのが、斉藤さんが住まれている家と搾乳する所です。朝6時には搾乳しているようですので、家からすぐ近い環境でないと続けることは難しいですことがわかりました。
では、お待ちかねの試飲タイムです(笑)原乳牧場が斉藤牧場さんで、製造者がひまわり乳業さんの山地酪農牛乳を飲ませていただきました。牛乳パックを空けると、上部にはクリーム上の脂肪分が溜まっているのがわかります。飲んでみると、濃厚な味わいですが、さらっとした飲み口で風味がよく、牛乳くささがないのがわかります。
なぜかこの日は一眼レフカメラの調子が悪く、どの写真を撮っても真っ暗に映ります。あとで明るさだけを調整したのですが、この画質が限界のようですのでご了承ください。本当はもっと明るい色なのです。実は牛乳だけでなく、精肉も取り扱っているようです。ブロック肉・スライス肉・ミンチなどがあるようです。当社も通信販売の方で、お客様にご紹介できればいいなと考えております。
高知でも完全放牧で牛を育てられている牧場があるなんて、知らなかったことないですか?私は知りませんでしたので、いい機会をいただくことができました。今度は牧草が青々と生えた時期に行ってみたいと思います。ぜひ斉藤牧場さんの牛乳や精肉を見かけたら、一度買ってみてください。