イタドリって一体どんな鶏!?という質問が未だによう忘れません。

嶺北地域も大分温かくなり、春めいてきました。

春になると山で暮らす我々いとって、山菜が美味しい時期になり、家族揃った時はお庭で天ぷらやBBQをすることが増えてきます。

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春と言っても朝晩はまだまだ肌寒いので、ダウンジャケットを着ての天ぷらです(笑)

 

 

やっぱり揚げたての天ぷらを食べるのが、一番美味しいのは言うまでもありません。

天ぷらだけじゃなく、コロッケなどのフライものも入れることもありますが、肉系より野菜系を欲するようになってきました。

外で揚げると一番いいのが、油が少々飛び散っても掃除が楽っていうのがあります。

家のコンロで囲いをしても、どうしても油がいっぱい飛び散りますから・・・

 

 

この時に新物よーと鬼嫁が作ってくれたのが、イタドリのサラダです。

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作り方は至って簡単なんですが、山から取って来たイタドリの皮を剥ぎ、えぐみを取るためにしばらく水に浸す。

そのイタドリを5cmぐらいの長さでカットし、あとは千切りをするような感じで縦にカットします。

あとは、鰹節をふり、醤油とマヨネーズをかけるだけ。

これだけで和風味のイタドリサラダの出来上がり。

高知だと醤油の代わりに、柚子ポン酢でもいいかもしれません。

 

 

この料理は私の母親がよく作ってくれていたのですが、鬼嫁がそれを真似して母親の味を作ってくれることは嬉しいことですね。

私も昔、小学校低学年ぐらいだったでしょうか、両親に連れられて香川県高松市にある屋島という山に、山菜を取りに行っていました。

高知では当たり前のように食べる山菜ですが、香川の人はあんまり食べる人がいないので、山に入ると競争も少なく、取り放題といった感じでした。

 

 

けど、その頃の私は山に入ると何かの植物(たぶん漆?)に触れると、よく目が腫れていたので、あんまり気がのらなかったですね。

あと、イタドリを取るのはいいですが、その後に皮を剥ぐのが大変で、爪が緑というか紫色になってしまいます。

つーっと皮が剥げるイタドリもあれば、何回やっても切れてなかなか剥ぎにくいイタドリの皮もありました。

イタドリを取るよりかは、私はタラの芽を取る方が好きでした。

 

 

タラの木はトゲがいっぱいあって、近づくのも難しいのですが、親父が細工した専用のタラの芽を取る棒を使って取っていました。

苦労して取ったタラの芽だけあって、それは天ぷらにした時の美味さは最高です!

ちょっとした苦みがありますけど、揚げたての天ぷらに、天つゆをつけて食べるのが一番ですね。

塩で食べるのもいいですが、タラの芽の天ぷらは天つゆに限ります。

私が両親に山に連れて行ってもらったように、私の子供達もそろそろ山に連れて行って、山菜採りの大変さ楽しさを伝えていかないといけませんね。

 

 

さて、話は戻って、前にも書いた通り、山に住む人は山菜を食べる機会も多く、居酒屋に行っても山菜のメニューをよく見かけます。

土佐町にあるジャズ居酒屋「一休」さんに行った時の話は、今でも記憶に残っています。

「一休」さんの看板メニューにイタドリの炒め物があって、必ず頼むメニューの一つです。

我々がイタドリの炒め物を頼むの聞いた、県外からこられた他のお客様が、「そのイタドリって、一体どんな鶏!?」って質問したのです。

決して馬鹿にしているわけではなく、イタドリは高知県だけにある植物ではなく、日本のどの山にも生える植物なのですが、高知県だけがイタドリを食べる習慣があるのでだなと、秘密のケンミンショーではないですが、その地域で住む人しか食べないものなのですね。

他県でも当たり前のように食べているのだと思っていたので、それにカルチャーショックを受けました。

 

 

昨日の素麺ではないですが、なぜ高知だけイタドリをよく食べるのでしょうか?

高知県は84%も森林に囲まれている、山が多い県だからなんでしょうかね。

 

 

春の山菜なので、春だけに食べるのではなく、塩漬けにして保存するのも山に住む人ならでの習慣かもしれません。

そのおかげで、春の味覚を通年食べれるのがありがたいことですね。

こちらはその保存したイタドリを昆布と油揚げで、ちょっと甘めに煮たものです。

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皮を剥いだ生のイタドリにちょっと塩を付けて食べたり、このように煮物にしたり、あとは炒め物という食べ方もありますね。

当店ではその味付けした煮物をお寿司にして、田舎寿司として販売しています。

イタドリの魅力は、生で食べる場合はなんとも言えない酸味とパキッと割れるような食感じゃないでしょうか。

煮物や炒め物の場合は、酸味はほとんど感じることはありませんが、コリコリした食感が美味しいですね。

 

 

当店も通年イタドリが必要なため、地元の農家さんに収穫してもらって、それを仕入れさせてもらっています。

地元の農家さんも高齢化が進み、取りに行くのが大変になってきており、農家さんが減って来ているのが実情です。

高知県では大事な食材ですので、なんとか維持できるようにしたいものです。

 

 

春の味覚のいたどりを見かけたら、ぜひ食べてみて下さい。

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